2018.05.13 Sunday
3189 ギャラリー檜 B・C(中央区京橋3-9):田邉展子展
JUGEMテーマ:美術鑑賞
ギャラリー檜 B・C(中央区京橋3-9)では、田邉展子展。
会場風景。
展覧会タイトルは、ー皺アートー。
文字通りキャンバスに皺を寄せています。
皺の深さで作品の厚みが変わっています。
絵画は描きたい物事を平面に描き出したものですから、
「紙に書いた餅」は食べられなことは自明なことなので、
モチーフが餅だからといって、
餅(現物)を紙に貼り付けることはしません。
ですから、布であれ、紙であれ、
その皺を表現したい場合、
画家は「皺の寄った布」や「しわくちゃの紙」を、
キャンバスの上に、筆と絵具で描きます。
しかし、一色で塗り込めたキャンバスを切り裂いた
ルーチョ・フォンターナの「空間概念」シリーズなどのように、
絵画という枠組みを越えてしまえば、
何でもありです。
そうなれば、キャンバスという素材を使った
立体作品となります。
今回の作品群は、あたかも皺が寄ったように描くのではなく、
キャンバスに直接皺を寄せ、さらに着彩した、
テキスタイルアート的立体作品です。
キャンバスは、作家の感性によって、
油彩画基材という役割から離脱し、再構築され、
空間に直接働きかけることで、
不思議の森への入り口となる。
そんな印象でした。
作品と部分詳細。
作品と部分詳細。
作品と部分詳細。
作品と部分詳細。
写真:筆者撮影
20180508 鑑賞