2018.06.17 Sunday
3251 藤屋画廊(中央区銀座2-6):「かくにひふvol.1」展・2
JUGEMテーマ:美術鑑賞
藤屋画廊(中央区銀座2-6)では、「かくにひふvol.1」展。
会場風景。
女子美術大学で日本画を学んだ5人の作家によるグループ展です。
同じ美大出身で、
日本画という手段で、
風景や静物の具象的なモチーフを起点にしながらも、
高いクオリティを維持しながら、
かくも異なる美的世界が生まれるのかと、
絵画の広がりの神秘を見るようでした。
2回に分けた紹介の後半です。
藤野麻由羅(ふじの・まゆら)の展示エリア。
庭園の池に架けられた八ツ橋、水際の石組、
水面の睡蓮の葉。
画家は造園という造られた自然の中に、
幾何学的要素を見出し、
そこにモダニズムに通じる美の普遍性を感じたようです。
それを美しい日本画として再解釈するには、
このような飛躍が必要になります。
奥の院
岩絵具、墨、雲肌麻紙
上の庭
岩絵具、墨、雲肌麻紙
黒石千恵子の展示エリア。
山頂に遺跡を頂く山が
画面いっぱいに描かれています。
一面の赤はとても強い波動を発しますが、
そのイメージは状況を意外と限定せず、
鑑賞者に、状況の膨らみを与えています。
そのように、絵の具は、
絵画をどこかの風景ではなく、
絵画そのものへと導いてくれる。
そんな印象でした。
昇
岩絵具、銀箔、高知麻紙
憧憬
岩絵具、金泥、高知麻紙
写真:筆者撮影
20180605 鑑賞