2018.08.02 Thursday
3328 ギャラリーゴトウ(中央区銀座1-7):野見山暁治展
JUGEMテーマ:美術鑑賞
ギャラリーゴトウ(中央区銀座1-7)では、野見山暁治展。
会場風景。
展覧会タイトルは、ー夏の遊びー。
野見山 曉治
(のみやま ぎょうじ、1920年12月17日 〜)
現代日本を代表する画家の一人で、
2014年には文化勲章を受章しています。
現在97歳の画家の新作が並びます。
これまでの作風を継承する、
具体的に理解できる事象の無い、純度の高い抽象表現ですが、
作品名は直接的な言葉です。
「版画にドローイング」のシリーズでは、
背の丸い亀のような、魚のようなものが
画面の中央に蠢いているという、
共通点があります。
もちろん、何モノかが何ゴトかを行う場面ではないものの、
画家の内面に起こった出来事が、
このように、画面に現れ出た時に、
見る者が、
質量や質感という現象ではなく、
存在そのものを予感できる共感力こそ、
絵画の力なのだと思わせます。
具象画では理解(文字化が可能)は容易ですが、
共感(言葉にならない)への衝突は、
このレベルの抽象で初めて可能なのだ。
そんな印象でした。
誰も来ないな
景色のきれっぱし
すっかり忘れた
見失った日
みんな忘れた
写真:筆者撮影
20180724 鑑賞