2019.02.01 Friday
3575 アートスペース羅針盤(中央区京橋3-5):荒井裕太郎展
JUGEMテーマ:美術鑑賞
アートスペース羅針盤(中央区京橋3-5)では、荒井裕太郎展。
会場風景。
長いチューブ状の鉄板を、
折ったり曲げたり、潰した立体作品。
同じ技法による、壁掛け作品もあります。
厚みのある鉄板は恐ろしく固く、
それを袋状に加工すれば、
その強度は飛躍的に上がりますが、
その基材を、
「折ったり曲げたり潰す」行為には、
文字通り、破壊的外圧が必要と思われます。
展示されている作品群は黙して語りませんが、
この状態に至った、
外力と抵抗、双方のエネルギーの沸騰が、
封印されているかのようです。
仮に、より複雑な形態へ造形されていたならば、
このような「力」の表出量は
明らかに減じられたと予想されます。
格闘という行為の結果として残された鉄のオブジェは、
作品に出会う時、
そこに見えたものは、
新しくこの世に生み出された
鉄そのものであることに気付かされる。
そんな印象でした。
作品と部分詳細。
作品と部分詳細。
作品と部分詳細。
写真:筆者撮影
20190122 鑑賞