2019.03.03 Sunday
3618 藤屋画廊(中央区銀座2-6):長谷川幾与展
JUGEMテーマ:美術鑑賞
藤屋画廊(中央区銀座2-6)では、長谷川幾与展。
会場風景。
要素(形)と色種が絞り込まれた
日本画による風景。
画家にとっての風景は、
山や樹木や空などの、
具体的な図像の立体的な組み合わせではなく、
自身が立っている場での身体的感覚のようです。
目に入るものや、感じる風や湿度、
香りや鳥の聲。
そのような「感じ」を絵画として残すために、
ひとつひとつを確かめるように描いてゆくのでしょう。
余白を大きく取った独特の構図と、
説明されていないのに
わかってしまう空気感が印象的です。
ここまでならなんとか絵になるという、
木々や鳥フォルムと、濃淡の妙。
それらが自然の静かな流れのように、
余白と呼応しています。
おそらく、日常の風景だったものは、
画家の感性によって空気の有り様として再構築され、
幻想的な空間へと変化している。
そんな印象でした。
湿度の匂い
沈静
道標
呼吸
写真:筆者撮影
20190219 鑑賞