2019.03.06 Wednesday
3623 Gallery-58(中央区銀座4-4):山下耕平展
JUGEMテーマ:美術鑑賞
Gallery-58(中央区銀座4-4)では、山下耕平展。
会場風景。
画家は絵画を制作するにあたり、
最高のパフォーマンスを発揮するため、
用意できる最高の状態(環境・体調・道具)をそろえて、
制作に取り組むものだと、
観る側は勝手に想像しています。
しかし、この画家は、
描きにくい前提を故意に設定したうえで、
画業に取り掛かっているようです。
最も自在に、ストレスフリーで表現できるであろう、
絵筆ではなく、
コロコロスタンプを駆使して表現しています。
モチーフは、A.B.Cの三氏。
このような特異な画法で
「絵画」のクオリティに着地させるには、
基礎体力である、
強力なデッサン力が前提になることが
納得できます。
「まとも」に描くことは容易いことでしょうが、
画家はあえて、
理不尽な不自由や制約を自らに科すことで、
別の次元への飛躍を試みているようです。
「積み上げ式」では到達できない地点が想定されるならば、
目指す地点から「逆算」するしかないのでしょう。
作家にとって、ビジュアルイメージの視覚化が目的ではなく、
ビジュアルイメージを生成する機能そのものを探している。
そんな印象でした。
C氏
A氏
B氏
集いの帰り
写真:筆者撮影
20190219 鑑賞