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紋谷幹男が画廊巡りの印象を綴っていきます。
3682 ギャラリー川船(中央区京橋3-3):「山手線事件」記録写真展
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    JUGEMテーマ:美術鑑賞



    DSC07104.JPG

    ギャラリー川船(中央区京橋3-3)では、
    「山手線事件」記録写真展。

    DSC07105.JPG

    会場風景。
    写真家村井督侍(ムライトクジ)が1962年に撮影した、
    「山手線事件」記録写真(16枚組)の限定発売に合わせた、
    写真展です。

    「山手線事件」とは、

    1962年10月に、高松次郎と中西夏之によって
    山手線の車内やホームで行われたパフォーマンス名です。

    中西夏之は、
    スーツ姿でドーランで顔を白く塗り、
    ガラクタをアクリル樹脂の中に放り込んで固めた
    「コンパクト・オブジェ」を車内に持ち込み、
    オブジェの中を懐中電灯で照らしてみたり、
    ホームに降りてそれを舌で舐めまわしました。
    高松次郎は、
    スーツケースに隠し持っていた「紐」を、
    駅のホームの柱に巻きつけたりしました。

    この、公共の場で敢行された
    奇怪で意味不明なパフォーマンスは、
    奇怪で意味不明でありつつ、
    無目的を目的とする意図的な行為です。

    例えば、車内で般若心経を唱えたり、
    屈伸運動をすれば、
    行為には、目的と結果が生じ、
    逆に、額をガラスにぶつけたり、吊り輪にぶら下がれば、
    意図的な行為ではなく、
    周囲に恐怖感を生むだけの異常行為として捉えられ、
    さらに、座って本を読んでいても、
    行為として際立ちません。

    行為を純粋行為として起動させるためには、

    行為の要素(目的、効果)を徹底的に排除して、
    鑑賞者の目前で行われている行為を、
    「行為」としてのみ提示しうる純粋性が問われると、
    思われました。

    そこで、写真家村井督侍は「山手線事件」から
    何を切り撮って印画紙に焼き付けたのか。

    平穏な日常と「行為」はこのように対比される。
    そんな印象でした。


    DSC07108.JPG

    DSC07112.JPG








    写真:筆者撮影

    Scan0001.jpg

    Scan0002.jpg

    20190409 鑑賞
    | 印象記 | 05:17 | comments(0) | trackbacks(0) | - | 昨年の記事