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紋谷幹男が画廊巡りの印象を綴っていきます。
3728 ANOMALY(品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 4F):小谷元彦 個展
0

    JUGEMテーマ:美術鑑賞


     ANOMALY(品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 4F)
    では、小谷元彦 個展。

    DSC08640.JPG

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    DSC08660.JPG

    会場風景。
    展覧会タイトルは、「TulpaーHere is me」。

    広いコンクリート打ち放しの空間に、
    鈍い光を放つ金属性の人物像たちが、
    それぞれの時間を凍結させています。

    人体像の頭部は虫も含めて全て彫刻家本人のものなので、
    それぞれに設定された具体的な状況は、
    本人個人に関わるモデリング(セルフポートレイト)です。

    作家は、2017年に突然の心筋梗塞に倒れました。

    通常、具象的な人体彫刻では
    理想の身体が追及され、
    制作のモチベーションは身体への思索ですが、
    ここでは、身体は媒体であって、
    死生観の表現が身体に仮託されたようです。

    様々なパーツを揃え、
    強引に組み合わせ、
    ありえない状況をリアルに造り込むことで、
    シュールレアリスム的に、
    無垢なメッセージが開放されます。

    意識されるものに形を与えることによって、
    意識そのものを記号化し、
    それらを合体させることで、
    ここだけの意味が生まれています。

    感情的な状況を描写するには
    確かに言語では無理だな。
    そんな印象でした。

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    買い物カートに乗せられた車椅子。

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    額に生えた角、体に発生した漏斗。

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    心臓の超音波画像。

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    背中の水栓と漏斗。
    車椅子を押す手。


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    害虫駆除を行う人物の顔で、
    蛇のような脱皮が始まります。

    DSC08649.JPG

    昆虫は作家の顔。



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    植物化した顔。

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    何かの暗示であろうヒトデ。

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    裸足の足と、足のない靴。


    Tulpa - Honeycomb man

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    歩く男の影から小さな人が這い上がってきます。

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    顔は投光するハニカムの六角形。


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    ロープにぶら下がる男。

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    背中から3本目の腕。

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    蛾が張り付いたようなマスク。
    絞首刑を連想させるロープ。

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    投影された虹。



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    子供サイズですが顔は
    脱皮中の作家。

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    心臓の鼓動が漏れる
    別の処でぶら下がる受話器とは関係があるのか。


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    2つ目の車椅子の作品は、
    スパッと切断されています。

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    周囲に漂う体のパーツ群は、
    ​小さな扇風機の風でかすかに揺れています。

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    切断面。


    Tulpa - Starfish girl

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    作家の顔を持たない空中の少女像。

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    顔を貫くヒトデ。



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    DSC08680.JPG

    個室には裸体と着衣の向かい合うゴリラ。
    着衣のゴリラは投光器で裸体のゴリラを
    照射しています。


    DSC08677.JPG

    傾いた電話ボックスと電柱、電線だけのジオラマ。


    写真:筆者撮影

    20190424 鑑賞
    | 印象記 | 04:58 | comments(0) | trackbacks(0) | - | 昨年の記事