2018.09.25 Tuesday
3379 ゆう画廊 5・6F(中央区銀座3-8):畑中 優 展
JUGEMテーマ:美術鑑賞
ゆう画廊 5・6F(中央区銀座3-8)では、畑中 優 展。
会場風景。
子供の顔、老人の顔、
蝉やカラス、洋ナシが
再現的に描かれています。
しかし、筆者はあることに気付きます。
この絵は姿形だけを表現しようとしていないなと。
絵はリアルになればなるほど、
表面的な姿形に情報が集約されてゆくことに対して、
姿形以外というか、その奥の事に
関心が向かう影響力が同時に発生することが、
これらの絵画の優れた特徴です。
モチーフによって、
画家の意識下に発生したイメージを、
描くという行為によって起きる「形が似てしまう」という
宿命を受け入れながらも、
引き上げ、構築してゆく行為としての絵画。
そのイメージを、
画面の前に立つ他者へ、自然な共感として開いてゆく。
腕が立つので正確に再現されてしまうものの、
再現を目的としない絵画。
絵画としての自立が成り立っている。
そんな印象でした。
父の匂い
淡き恋
母の忘れもの
黒き石を投げる
立ち尽くす日々のものたち
シエナの坂道
写真:筆者撮影
20180911 鑑賞