2018.10.15 Monday
3416 ギャラリーなつか(中央区京橋3-4):李佳妮(リ・カジ)展
JUGEMテーマ:美術鑑賞
ギャラリーなつか(中央区京橋3-4)では、
李佳妮(リ・カジ)展。
会場風景。
展覧会タイトルは、ー分化ー。
鋳込み技法による、磁器を素材とした立体作品。
白くマットな素材感、形態で貝殻が思い浮かびます。
ニワトリの卵や貝殻は薄い曲面板で成り立ち、
その原理は、シェル構造として、
建築物に応用されています。
弱い身体を守るために自然が創り上げた叡智と、
それが無駄のない美しさを併せ持っていることに、
不思議な感動を覚えます。
作家が、薄い皮膜で中空の立体を作ろうとすれば、
自然が選んだ構造と似てくるのは
意図するしないは別にして、ある意味道理に叶っています。
恒久的に自立する力が
フォルムとして空間のなかに存在しています。
小さな穴が穿たれ、
フォルムは、ソリッドではなくボイドであることを暗示し、
作品は、
外の空間と中に閉じ込められた空間の狭間の出来事となります。
生きている物は中にいるはず、という
不思議な生気が感じられる。
そんな印象でした。
写真:筆者撮影
20181009 鑑賞