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紋谷幹男が画廊巡りの印象を綴っていきます。
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3557 フランシス・ベーコン「ベラスケスによるインノケンティウス10世の肖像画後の習作」について
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    JUGEMテーマ:美術鑑賞



    11回目は、 フランシス・ベーコン
    「ベラスケスによるインノケンティウス10世の肖像画後の習作」について。



    フランシス・ベーコン
    ベラスケスによるインノケンティウス10世の肖像画後の習作
    1953年
    油彩・キャンバス
    153 cm x 118 cm
    デモイン・アートセンター

    オリジナルの作品



    ディエゴ・ベラスケス
    教皇インノケンティウス10世
    1650年
    油彩・キャンヴァス
    140cm×120cm
    ドーリア・パンフィーリ美術館

    フランシス・ベーコンが興味深い制作をしてくれたので、
    具象画がある高みに達した後に、

    なぜ、抽象画が必要とされ、生まれたのか、
    理解できる気がします。


    ベラスケスの画力は、
    モデルの姿形の奥に潜む、
    老いた権力者の冷たい狡猾さをあらわにしています。

    このように、天才画家にかかれば、
    遠慮のない鋭い人間観察の結果は、
    文字表現を凌駕することになります。

    この、ベーコンが制作したベラスケス・シリーズの中の1つでは、
    教皇の口が開き、叫び声を上げています。
    カーテンを思わせる垂直方向の縦線には、
    切羽詰まったスピードある衝動があり、
    この状況の逃げられない絶望感を示しています。
    椅子のフレームの黄色い直線は、
    逃げられない状況の暗示でしょうか。

    優れた具象画はモチーフの深部までをも描き出し、
    優れた抽象画は、
    観る者の知覚を揺さぶる。
    そんな印象でした。




     
    | 印象記 | 05:17 | comments(0) | trackbacks(0) | - |









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