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紋谷幹男が画廊巡りの印象を綴っていきます。
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3558 サイ・トゥオンブリー「マグダでの10日の待機」について
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    JUGEMテーマ:美術鑑賞


    12回目は、サイ・トゥオンブリー「マグダでの10日の待機」について。



    サイ・トゥオンブリー
    マグダでの10日の待機
    1963年
    鉛筆、クレヨン、油彩、キャンバス
    100x104.1cm
    国立国際美術館蔵

    抽象画には何か具体的な事象を起点に、
    独自に絵画的物語を語るというか、
    あるいは、そんなきっかけはないものの、
    自身の内面を掘り下げてゆく。
    そんな、探求や思索の軌跡といった
    モチベーションがあります。

    一方、画家でない普通の人が
    抽象画(風)を描いていることがよくあって、
    それは、「落書き」と称されるぐちゃぐちゃの、
    線や形です。
    多くは、電話中、ノートの端っこを画面とする、
    空いている右手による無意識の作業の結果です。
    その様子がたまたま目に入っても、
    描いている手先に意識は向かいません。

    抽象画は、
    意識の浅いところ、深いところの様相だけが
    発生源になるのではなく、
    そもそも意識というフィルターを通さず、
    脳とボールペンを持つ手による
    ダイレクトな行為によっても絵画化されるはずだな、
    というのが、
    サイ・トゥオンブリーの作品を観た
    筆者の感想です。

    頭の中にパッと思い付いた記憶や、形を、
    即興的なパフォーマンスでキャンバスに写し取るという
    「スキル」を駆使するのではなく、
    紙と鉛筆と、手持無沙汰の右手(利き手)による、
    制約や目的のない、自由な動き。
    それが、見る側にすっと入ってくる美しい絵になってしまう
    不思議さ。
    そんな印象でした。

     
    | 印象記 | 05:13 | comments(0) | trackbacks(0) | - |









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